12.22024
2024/12/02 公明新聞7面より
子育て世帯の経済的負担を減らすため、東京都葛飾区は来年度から、区立中学校の修学旅行費を東京23区で初めて無償化する。保護者負担額相当の最高8万円を無償化する方針で、所得制限は設けず全ての生徒を対象にする。子育て世帯から「本当に助かる」との反響が寄せられている。公明党の北口剛士都議と、推進した区議会公明党(小山達也幹事長)はこのほど、対象世帯の親子と無償化を喜び合った。
■1人最高8万円、所得制限なし/子育て世帯「本当に助かる」
「修学旅行費の他に、お小遣いも用意しなければならず大変だった」。こう語るのは、葛飾区在住で18歳の長男と中学3年生の長女、小学4年生の次男を育てる倉光絵美さんだ。
倉光さんの長女は、今年10月に京都府、奈良県へ修学旅行に行ったばかりだった。思い出作りのためにも気持ちよく送り出したい一方、出費の多さに、倉光さんは悩まされた。「家計への負担が大きかったので助かる」と無償化を喜ぶ。
対象者は区立中学校全24校に通う3年生約2900人。これまで保護者は子どもの2年次から費用を積み立て、1人当たり約6万~7万円を負担していた。しかし、物価高や訪日客(インバウンド)の増加で国内の宿泊費などが高騰し、区は来年度の修学旅行費が約8万円に値上がりすると見込む。
そこで区は、事業や予算の見直しで確保していた財源を活用し、1人当たりの費用を8万円と換算した上で、約2億3200万円を来年度の予算案に組み込む。修学旅行費の保護者負担をなしにする無償化に踏み切った。区教育委員会の担当者は「保護者がゆとりを持って子育てできる環境を整えたい」と話す。
■区立小中の臨海学校なども区負担
来年度から無償化するのは修学旅行費だけではない。区立小学校5年生の臨海学校(保護者負担額約8800円)や、小学6年生の林間学校(同約2800円)、さらに区立中学校2年生の移動教室(同約3000円)の費用も区が全額負担し、完全に無償化する。いずれも2泊3日の旅程だ。
区内で中学1年生の長女と小学5年生の長男を育てる和田遥香さんは、長男が今年8月に臨海学校に行く時に学校指定のバッグを買うなど、出費が重なったと振り返る。今後は無償化で浮いたお金を「必要なものを買う費用や生活費に充てられるのがうれしい」と述べ、「長女も長男も修学旅行や林間学校を控えている。無償化は素直にありがたい」と笑顔で語った。
このほか、子育て支援策拡充の一環として、区立小中学校で使われている計算ドリルや理科の実験キットといった「副教材費」も一部無償化する。
区議会公明党はこれまで、区長への予算要望や定例会の質問を通し、長年にわたって修学旅行費や副教材費の無償化を求めていた。
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